物のサイズの不思議。嬉しい偶然の発見。


世の中には規格サイズとして、既に基準となるサイズで様々な物が作られているが、そもそもどうやってそのサイズが決まったのだろうか。
私は、詳しい事は知らないが例えば人が使う物は、手の大きさなどの体の部分の大きさに合わせて作る物のサイズが決められていくのだと思う。
例えば、今は殆ど使用されなくなったが写真の35mmフィルムの枚数基準が36枚撮りになったのは、真っ暗な状態の暗室でフィルムを詰める時に、このフィルムを作ったオスカー・バルナック(身長160cm)がフィルムを持って両手を広げた長さが約160cmで、それを写真のコマ数にすると36枚撮りだったからと言われています。
このように、使い勝手の良さから自然に決まるサイズは多く存在するだろうし納得できることですが、意図して計った訳ではないのに、何故かいろんな物が偶然にもピタッと収まるサイズになることがたまに有ります。
最近わたしは、写真のプランターでそんな経験をしました。
ある人から、「豆苗」というエンドウ豆の苗を育てるために特注でプランターを作って欲しいとの依頼があり、そのサイズを決めるのにスーパーからその豆を買ってきて、手元にあった写真のプランターにポンと入れてみたら、きれいに収まってしまいました。そして、この豆は水栽培をするのでプランターの底の穴を塞ぐ必要があるのですが、手元にあったスーパーのお総菜が入った透明パックが何となくこのプランターに入るような気がしたので試してみたら、これも奇麗に収まりました。また、よく簡易的な家庭菜園にペットボトルの底の部分を利用している人がいるので「ひょっとして」と思い2リットルのペットボトルをプランターに入れてみると、これも寸分違わずピタリと収まります。
結局、あらためて特別なサイズのものを作らなくても、今ある物が一番良いサイズと言うことになりました。
このプランターは、見た目のバランスだけを考えて作ったもので、当然ながら水栽培のことを考えて作ってはいませんでしたが、水を貯めるために使える身近にある規制サイズの物達が偶然にも奇麗に収まってしまう。
1mm小さければ入らないし、1mm大きければスキ間が空き過ぎてしまうのに、本当に不思議です。
この偶然の発見で、このプランターの使われ方が新たに増えました。
私は、以前から商品という物は、作り手が想定している使われ方に留まらず、使う人達がいろいろな使い方を発見してくれた時に市民権が得られるように感じています。
そういう意味で、このサイズがもたらした偶然の出来事はとても嬉しい出来事です。

豆苗をおしゃれに育てるためのヒノキのプランター

豆苗をおしゃれに育てるためのヒノキのプランター